香道体験、三種香。結果はいかに? 〜香老舗 薫玉堂

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ちょっと間が空きましたが、三種香の話の続きを。
多分ラスト。
今までのおハナシはこちら>
京都で香道体験 〜香老舗 薫玉堂
京都で香道体験 いざ、三種香にチャレンジ
さて、実践。
香元と呼ばれる、主催者の方が香木を三種選ばれます。
他に執筆と呼ばれる記録者がいらっしゃいます。
ちなみに記録に用いるのは墨と筆なのですが、各参加者の席にも小さな墨と硯、筆、小さな用紙一式がセットされていて…何するんだか、イヤな予感…。
ええ、イヤな予感的中でございます。
まず最初に小さな墨を摺って、小さな用紙に名前を書かなくちゃなりません。
もちろん最後の解答も筆で…orz
ううう、上手く書けないよ…せめて自分の名前くらい上手に書けるように、きちんと習っておこうかしら。
この書き方にも決まりがあって。
「○○子」という名前だったら、「子」を除いて「○○」とだけ書きます。
「ゆみこ」→「ゆみ」というように。
名前に濁点が含まれる場合は、濁点をとって書きます。
「かずみ」→「かすみ」というように。
この日の席順は、ランダムと言うか席に着いたもの順という感じでしたが、一番奥に着かれた方がお正客としてそちらからお香が回されます。

香包から取り出されたちいさな香木の一片は香炉で焚かれるのですが、その際直接火をつけるのではなく、火種(灰の下に炭団が埋まっている)の上に「銀葉」と呼ばれる小さなごくうすい雲母の板を乗せて、その上に焼べるのです。
そうすることで、熱も均一に伝わるし、煙も立たないのだとか。
ほほう。いろいろと知らないことがいっぱい!
というわけで、ゆっくりと香りが立ち上り、「出香」の声と共に香りが回されます。
参加者は各々香りを聞いて、次の参加者へと回して行きます。
その際、お茶時と同様に受け渡しの作法、聞き方の作法などがあり…緊張するわ!
お辞儀の仕方、
香炉を隣の方との間、この辺りに置いて…
香炉の持ち方、香炉にも正面があって、
半時計回り?に3回ほど回して、
ちょっとヒジを張るようにして、手で覆うようにしっかりと蓋をして、
3回ほど香りを聞いて…
ああ、焦る!
なかなか心安らかに香りに集中できませんわ。
でも本当にいい香り…。
最初の方から最後の方まで10人の手を渡る訳ですが、実際のところ香りはかなり変わるそうな。
どちらかと言えば最初の方、正客の方の辺りはまだ火が回っていなく香りが弱いこともあり、中盤からだんだんと強くなって行くそう。
だからわかりやすいように、と思えばその辺りに座るのもいいそう。
もちろん、上座に座るメリットもあるのですけどね。そのハナシはまた後で。
先の講義の時に、先生は
「香りというのは記憶に残りにくいものです。
抽象的な言葉で覚えるより、自分の記憶の中の香りと結びつけて覚えると覚えやすいですよ。」
とおっしゃってたのですが、ワタワタしてしまってあまり活かせなかったわ…先生ゴメンナサイ。
1つめ、2つめと次々廻ってくるのですが、ホント迷う!
あれ?2つめと3つめ、似てる…いや違う…???
迷い出したら、ますますわからなくなると言う迷宮。
さて、一通り聞き終わったら、先ほどの解答用紙に解答を書くのですが、これがまた一苦労。
なんせ三種香の記号を書くだけでなく、

このそれぞれの名前を書かなくてはいけないですわ!!!!
これがまた、どれも字画が多くて難しい文字ばかり!!!
ああ、やっぱりお習字習いに行こうかな。もう散々(><)
ちなみに、各名前は四季を表しているのだそう。
「隣家の梅」は春、家の隣に梅の木が立っている様。
「緑樹の林」は夏、杉木立がしっかりと立っている夏の景色。
「尾花の露」は秋、芒の穂がしだれている様。「露」は秋の季語。
「孤峯の雪」は冬、山の峯に雪が降り積もっている様。
「琴の音」は季節ではなく、琴と弦を表す。
ちなみに全問正解を「叶(かのう)」と呼びます。
この日の正解は、
1  伽羅(きゃら)で、ものすごく甘い香り 銘は「桜狩」
2  羅国(らこく)で、ちょっとスパイシーな香り
3  羅国(らこく)で、ちょっとスパイシーな香り
でした。
ああーーーーー!!はずれた!!!
迷ったんだーーーー!最初の印象のままにしておけばよかった!!
伽羅は大変高価で貴重な香木。
後で買い物をしているとき、お店の方にも「今日は伽羅が出たんですか!いい香りを楽しまれましたね」と言われました。

全員の回答が執筆の方の手で美しく記録に残されます。
この記録は、正解者が記念としていただけるのですが、複数正解者がいた場合にはより上座に座っている方がいただけます。
先ほど、上座より下座に座っている方がより香りが立ってわかりやすくなることもあると書きましたが、上座に近いとまた別のメリットもあるという訳ですね。
この日は見事、私のお友達がゲットされました!
「三種香の記」とタイトルに、今回の香木の銘(正式名称ではなく、今回の席のイメージとして付けられたもの)
一 霞の窓
二 こちょう
三 千代の袖

正解者の名前と回答の下には「叶」の文字。
一つ合ってた人は「一」、全問不正解な人は空白。
私は残念ながら「一」でした。
ああ、あそこで迷わなければ!!!

三月仲二日の丙申、於養老亭
香元の方、執筆の方のお名前も。
このあと、お茶とお菓子をいただきました。
お菓子の銘は「はなごこち」、春らしい華やかで可愛らしいお菓子でした。
ほっと一息ついて、あれこれおしゃべりしたり質問したり。

こんな可愛らしいものを見せていただきました。
志野袋というもので、香包みと銀葉包みを入れる巾着なんです。
片身替わりになっていて緒(くちひも)で季節季節の花結びをするのだそうです。
左が桜、右が藤。
香道では季節を先取りするので、本当なら3月のこの日は「藤」を使うそうですが、今回は親しみやすくわかりやすいとのことで「桜」を使ってくださってました。
みんながあんまりにも興味津々なので、桜の結び方教室に!
桜は、一応結びやすい部類に入るらしいのですが難しい〜〜〜〜!

最後にお友達と記念写真を。
お友達は、シックな更紗の小紋をお召しでした。
私は玉子色の総絞りの小紋を。
お友達が華奢ですらりとした方なので、恥ずかしいよ〜〜〜!痩せなきゃ!

帯は岡重さんの花唐草の染め帯を。

初めてのお香体験、最中は大わらわでしたが、終わってみれば面白かった!
ぜひ次回は、もう少し落ち着いて楽しみたいものです。

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香老舗 薫玉堂
http://www.kungyokudo.co.jp/
京都市下京区堀川通西本願寺前
075-371-0162
9:30〜17:30
定休日 第1・3日曜日 年末年始
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