ごくごく個人的な、文楽・薫樹累物語のおハナシ。

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さて、忘れないうちに文楽のお話を締めておかなくては。

今回の文楽劇場のお話はこちら>

文楽を観に・まずは舞台裏見学ツアーから

舞台裏はビックリがいっぱい! 〜国立文楽劇場

文楽人形にうっとり。 〜国立文楽劇場

文楽劇場 のれん散歩

 

今回観たのはこちらの演目でした。

薫樹累物語(めいぼくかさねものがたり) 豆腐屋の段/埴生村の段/土橋の段

伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば) 古市油屋の段/奥庭十人斬りの段

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薫樹累物語(めいぼくかさねものがたり)は、狂言や歌舞伎でも演じられる演目だそうですね。

今回は、「文楽を観に・まずは舞台裏見学ツアーから」でアップした、豆腐屋さんの店先からおハナシが始まります。私のようなどシロウトが語るものでもないと思いますが、記憶のためのメモメモ…っと。

茶化している訳ではないのですが、真面目に文楽を愛する方には読まないでいただきたい文章です。それでもいいって方だけどうぞ↓

———————–

人気の花魁・高雄を供養している兄と妹・累(かさね)、訪れる近所の人たちの噂で、どうやら死因に訳ありらしいことがわかる。

そこへ、追われているのでかくまって欲しいと美丈夫の相撲取り・絹川が現れる。

累は以前この絹川に助けられたことがあり、絹川に一目惚れしていた。ここで出会ったのも運命!!と盛り上がるが、実はこの絹川、姉の高雄を殺した男であった…。

それにも理由があって、主君のために高雄を斬った訳なのですが、敵は敵。

しかし恋するオトメは止まらない!!

夫婦になれなければ死ぬ〜〜〜!と大騒ぎ。

兄と絹川が折れて夫婦になるのですが、高雄の恨みが累に取り憑いて、美しかった累は哀れお岩さんのような容貌に…哀れに思った兄と絹川は、累にそれを教えず、絹川の故郷へと落ちて行くのでした…。

 

とまあ、歌舞伎や文楽に登場する人物たちは、とっても忠義心に厚いことこの上なく、さらに恋にも熱い。

それを「え〜〜〜〜〜」と思ってしまうとおハナシについて行けなくなるので、その点は「そう、そうよね!」とのめり込まなくては。

だって、絹川の「主君のため」ったって、直接の主君で恩義がある訳でなくお父さんが昔仕えてたってだけなんだもの。それで、殿様の愛人の花魁斬って追われるんじゃ、割に会わないよねぇ…なんて思っちゃイケナイ。

一目会っただけの男性に惚れて惚れて、相手の気持ちを聞く前に「夫婦になれらかったら死ぬ」って、それどこのストーカー!?なんて思っちゃイケナイ。

みんな一途なのよ。純粋なのよ。そういう価値感なのよ。

どっぷりハマって観てみると、累のいじらしいこと、たおやかで美しいこと、哀れなこと。

最初は気になった人形遣さんたちの姿が、すっかり気にならなくなるのだから不思議。

 

さて次の段、埴生村で暮らす絹川と累のおハナシ。

絹川は累に鏡を見ることを禁じて、累は自分が醜くなったことを知らない。そこへ元の主君の許嫁である姫君・歌潟姫が現れて…。

この歌潟姫は、舞台裏はビックリがいっぱい! 〜国立文楽劇場 でアップした画像、柳の下に置いてあるお姫様の人形が演じます。

真っ赤な衣装に、キラキラの簪。まさにTHE☆お姫様なのですが、このお姫様が登場したことで、全てが悲劇にまっしぐら…。

村の悪党にだまされて売り飛ばされそうになる歌潟姫を助けるために累を捨てようとする絹川。お父さんの昔の主君の息子であるバカ殿の許嫁であるお姫様、ってそれどこの他人!?なんて思っちゃイケナイ!

ってか、そもそも歌潟姫は何しに村に現れたの!?しかもなんかちょっと足りない感じ!?なんて思っちゃイケナイ!

そんな絹川を助けようと、身売りを仕様とする累。

累のかいがいしい女房ぶりや、絹川を思って自ら身売りをしようとしたり、醜い顔に気がついて絶望したりと、切なく泣かせるシーンが続きます。

そして累に再度取り憑く高雄の怨霊。

怨霊が取り憑いた累、いきなりフルパワーMAX!!で、元相撲取りの絹川と大立ち回りを演じちゃうんですよねぇ。

さっきまでのトーンとはまたエラいギャップで。

絹川は鎌をぶん回すし累は破れ傘で対抗するし、髪振り乱し血みどろで、これは恐ろしい怪談なんだろうけど…なんだろう、めっちゃ笑えます。なにこの場外乱闘!?ってノリです。楽しいです。

絹川の人形の長い手足が、ぎゅーーーん!!と伸びて、思う存分舞台の上を暴れ回る様も楽しいし、累の人形がまたガブりまくるのが、「キターーーーーーっ!!」って,もう大ウケ。

ガブ、とは。

女性の人形の頭が、一瞬で角がはえ、眼が金色に、口元が大きく裂けて牙がむき出しに…と、鬼女に変貌する細工。ものすごくよくできてます。生ガブをぜひ一度見てみたかったので、嬉しい!

 

ちなみにチラシの画像にもあるように、この時の絹川の衣装がおそらく雪花絞り。素敵です。

うーん、何の役にも誰の役にも立たないハナシを長々と書いてしまった…さんざディスってるようですが、本当に堪能したのですよ。

次はこの勢いで、伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)の話も書いておこう!需要はなさそうだけれど。

 

 

 

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