●アザラシ草履、デビュー☆ 〜南座・歌舞伎鑑賞会・二幕目
第二幕目は、
「国訛嫩笈摺(くになまりふたばのおいずる)」の「どんどろ大師の場」。
通称「どんどろ」と呼ばれているとのことです。
この辺は予習して行ったのね(^^)
どんどろというのは、この場面の舞台となっている
弘法大師を祀っている大坂上本町の寺院の通称。
大阪の上本町が舞台と聴いて、親しみがましますわ。
尼さん2人が登場し
(前で帯を結び、背中にちょこんとお弁当を背たろうているのが、
おばあちゃんなんやけど、可愛かったわ。)
コメディチックなやりとりがあり。
そこへ、上村吉弥さん演じるお弓さんが登場。
お弓さんは、町人の女房らしく、縞の地味な着物。
でも、くすんだ渋い紫の半衿や黒い掛け襟がなんだかすごい粋で、
ただ者ではナイ感。
かっこええわぁ。
でも上村吉弥さん、顔デカイ!
いや、インパクトが強いと言うべきか。
そうお弓さんは実は武家の奥方で、
夫は紛失した主家の重宝探索のため、盗賊をしているらしい。
そのため、娘を地元において出てきているらしいのだけれど...
そこへ、上村吉太朗クン演じる、お鶴ちゃん登場!
この吉太郎クンが、とにかくカワイイ!
まんまるほっぺたがプニプニで、
声が澄んでるボーイソプラノで!
一緒に行った歌舞伎通のMちゃんによると、
この吉太朗クン、上方歌舞伎界で20数年ぶりに採った、部屋子さんだそう。
小学校三年にして、進路を決心するなんてすごいわ。
この吉太朗クンが、「ア〜イ〜」とお返事したり、
首を振りながら「ア、ア、ア〜〜〜〜」と泣き崩れたりするのが
もう可愛くてたまらない!
MちゃんとSちゃんと三人で、
この舞台の後すっとマネし続けてしまったのでした(^^;;
お弓さんはこのお鶴ちゃんが自分の実の娘であることに気がつくんやけど、
盗賊をしている身では、そんなこと言い出せない。
もし捕まったら、お鶴ちゃんの身にも罪が及ぶ。
ここから、涙・涙・涙...のシーンが続いて。
義太夫の声と、三味線の響きが
もう、これでもかってほど、盛り上げます。
義太夫の身をしぼるような声と、
吉弥さんの悲しみに悶える演技、
吉太朗クンの可憐さに、
ついほろりと涙が...
あと、義太夫さんが乗れば乗るほど、
顔から頭から真っ赤っかになって、
倒れてしまうのではないかとハラハラしました>アホ
お弓さんは、いったんはお鶴ちゃんを見送るんやけど、
ここで別れたらもう二度と会えない!
と、やはり後を追って行く...
という終わりでした。
ああ、説明長くてごめん。
でもホントに良かったわ〜。