手ぬぐい工場、さらに奥へ! 〜手ぬぐい工場のヒミツ 2

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投稿日:


さて、次はいよいよ染めの工程です。
手ぬぐいは「注染」「注ぎ染め」と呼ばれる方法で染めるのは
知っていたのですが…
そもそもそれってどういう染め方なの!?
注ぐって、何を注ぐの!?
↓こういう染め方です(^^)



台の上に置かれた、先ほどの型置き(防染糊を刷ること)の終わった、50枚分のブロック。
まず、生地と生地の間に空気が入っていない様に、
砂の入った袋で、丁寧に丁寧に、当て布の上からプレスしていきます。
今回は桜のもようの手ぬぐい。



ところどころ穴の開いた型紙をふわりとかぶせて。
これは何?



ををを、いきなりケーキ職人!?
先ほどの泥のような防染糊よりは、固くてしっかりとした糊を
ケーキのクリームをしぼる様に、まぁるく、輪を描く様に
しぼっていきます。



型紙の、穴の開いたところに丸い泥の輪がいくつも、
そしてその輪の中へ…

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チューッと、小さな漏斗のようなもので
染料を注いでいきます。
ああ!だから注ぎ染め!!
まず、赤く染める部分(この場合はいくつかの桜の「しべ」の部分ね)を
型紙で印をし、
防染糊で、染料が流れ出さない様に、防波堤を作っていた訳ね。
そこへ染料を注ぐ。
逆に考えると、色を分けて染めたい場合、
この防染糊の幅の分ほどは、色と色が離れていないとダメな訳ね。
デザインを考えるときは、この幅を考えておかなくっちゃ。
さて、この注ぐ作業をしている間。
この台の下ではずっと足でバタン、バタン、と何やらやっていて。
暗くて映らなかったのですが、
足元にペダルがあってそれを踏むと、ものすごいバキューム!
染料が一気に下に吸い込まれてくの。
50枚の重なった布を均一に染めるには、
ただ染料を注ぐだけじゃダメ。
染料を下へ一気に吸い込んで、染めているのね。



さらに、布の周りにも枠を作り、
一気に地色の濃い芥子色のような染料を
今度は大きな漏斗で注いでいきます!
染料の温度はおおよそ60度。
湯気が立ちこめます。



じょわわわわ〜〜〜!っと、
大量の染料を注ぎつつ、
足元ではバタバタと吸い込みつつ、
これを何度も繰り返しつつ。
もう大忙しの作業。
しかも、この段階でどのくらい染まっているかは確認できない!
全て職人さんの経験と勘にまかされています。



染めた上、先ほどの防染糊のドーナツの上から、
白っぽい砂を厚くまいて、完全に覆ってしまい。
さらにその上から当て布を。
これでこっちの側はおしまい。
よいしょ!とひっくりかえすと…



裏の当て布には、もうくっきりと柄が浮かび上がってます!
最初の「型置き」で、防染糊を刷ったところは、染料が染み込まないので白く。
防染糊のないところは芥子色の地色に。
防染糊のドーナツで囲んだところはポチッとピンクのしべに。
(ところどころブルーのムラが入っているのは、当て布の元からついていた柄です)
さらに、裏返した状態でまた先ほどと同じ染めの工程。



というのは、やはり一方からだけ染めると、
上の方と下の方で、色に濃い薄いができてしまうからとのこと。
さらにこの後地色ももう一度染めます。
う〜ん、手間がかかっているのです!
手ぬぐい工場、まだまだ続きます!

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コメント コメントを追加

  1. 注染の色分けってどうしてるのかな?って思ってたんですよ!
    ようやく分かりました!
    ありがとうございま~す。
    職人技ってすごいですよねー

  2. より:

    >きょうこさん
    私も初めて知りました!
    こんな方法が採られているとは…!
    プリントの手ぬぐいもたくさん市場に出回っていますが、
    しっかり染まった手ぬぐいの質感や味わいって
    やっぱり違うんだなってわかりましたわ。

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