おトモダチに、たいそう文楽好きでお詳しい方がいらっしゃいまして。
いつもFBに公園に行ったハナシなどをアップされていて、とても楽しそう!面白そう!
機会があればぜひ一度連れて行って〜!とお願いしていたのです。
そしてとうとう念願叶って、国立文楽劇場の夏休み文楽特別公演に行くことになりました。
しかも、その方のおかげで公演の前に舞台裏見学にお連れいただけることに!感謝感激。
ちなみに、演目は第二部の下記の内容。
薫樹累物語(めいぼくかさねものがたり)
豆腐屋の段/埴生村の段/土橋の段
伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)
古市油屋の段/奥庭十人斬りの段
いざ当日、ワクワクしながら劇場に向かいました。
夏休みなので、第一部は子供向けの新作が上演されていたもよう。
劇場のあちこちにちびっ子たちがたくさんいました。楽しめたかな!?
そういえば私自身、生まれて初めて文楽を観たのは小学生の頃。
親に連れられて行った「女殺油地獄」でした。
…子供が見るもんでもないよね…おかあさん…
なんかやたらめったら怖かったわ。
そんなこんなで今回は人生二度目の文楽なのです。
翻る色鮮やかな幟たち。
裏向きなのはご愛嬌ということで。って、カメラマンの腕がないだけですけどね。
二度目と言えば、文楽劇場の舞台裏に入るのも実は二度目。
前回は文楽ではなく、落語の会に入ったのでしたわ。
その時の日記はこちら>
この日ご案内くださったのは、人形遣いの吉田 簑二郎氏。
ダンディでとても素敵な方でした。
楽屋の入り口でスリッパへ履き替えていざ舞台裏へ。
さて、ここはどーこだ!?
なにやら半円形の台に並ぶ美しい塗りの…
これは、文楽廻しと呼ばれる回転式の装置。
巨大な回転テーブルと言った趣ですが、太夫と三味線がこの文楽廻しに乗って、ぐるりと回転して舞台に登場するのです。
回転は…なんと人力で!!
今回はもう次の演目のための見台(けんだい)に床本(ゆかほん・シナリオのようなもの?)がセットされていました。
見台も床本も一人につき一セット。
次の演目では三人の太夫が登場することになりますね。となると、三味線の方はどうなるの…???
その後舞台を観ると、サイドにある小さな戸からしずしずと登場されてました。
ちなみに、床本は太夫が自分自身で書き写されるのだそう。
今回写真はNGでしたが、床本を見せていただくことができました。確かにそれぞれ筆跡が違うのですが,どなたも流れるような美しい文字でしたわ。ほれぼれ。
舞台裏は薄暗く、フラッシュもたけないので画像がかなりブレブレですが…見台も各個人のものだそうで、どれぞれ異なる美しい手の込んだ蒔絵が施されていました。
車買えちゃう!なんて素晴らしいものもあるのだそうですよ!
ちなみに車ってったって、ピンからキリまで…考えるのが怖くなるから止めときます♪
さて、次は舞台へ。
いきなり明るい広々としたところへ。
背景に使うあれこれがところ狭しと置かれています。
何だかエラいエキゾチックな…これも文楽なの?…と思いきや、これは第一部の親子劇場で上演される新作文楽「新編西遊記GO WEST!」に使用されるものだそう。なるほど。
今回の演目の舞台は、前方に設えられたこちら。
前方に障子、それから…
衣桁にかけられている豪華な衣装、奥には箪笥と大福帳。
どこかの店先って感じ。
舞台ってけっこう奥行きがあるんですね。
後で上演されたのを観て思ったのですが、客席から観ているともっと平面的に感じるんですね。
でも考えてみれば、一体の人形を三人で遣ってそれが複数行き違ったりするのだから、奥行きも必要ですよね。
聞いたところでは、7体も人形が登場することがあるというから、7×3=21人!?が舞台の上をあっちへこっちへと…!?
(実際は一体を一人で動かす人形もあるので、21人なんて事にはならないと思われ。正解不明。)
そして、衣装の前にはご位牌が。何やら悲劇を感じさせます。
今回、あえて演目の予習をせずに行ってみたのですよね。
ご位牌には「高尾大夫」の文字。
高尾大夫と言えば、吉原で高名な花魁(実際は一人の名前ではなく代々襲名される名前)じゃありませんか。わくわく。
それにしても、豪華な衣装です。
サイズが人形用で小さいだけで、精緻な刺繍も、袖口からちらりと見える鮮やかな朱色、ふっくらとしたフキも本当に美しい!
果てしなく長くなりそうなので続く。
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