文楽人形にうっとり。 〜国立文楽劇場

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文楽劇場の舞台裏見学続き。

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文楽を観に・まずは舞台裏見学ツアーから

舞台裏はビックリがいっぱい! 〜国立文楽劇場

舞台裏を一通り見学させていただいて、そのあと人形を見せていただくことに。

 

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ずらりと並んだ人形たち。

年齢、性別、容姿など様々な人形がありますが、いろいろな演目に使い回しするのだそうです。

例えば、この頭(かしら)はいろんなお姫様の役だとか、これはイケメンの役の時に使われる人形だとか。

悪役用の頭もあれば、その他大勢用の人形も。

 

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彼女たちは、脇役の一人遣いの人形たち。

ちょいオカメ顔がカワイイ♪ 「お福」と呼ばれる頭です。

今回西遊記に出演するのでエキゾチックな衣装ですが、毎回公演ごとに衣装を変えたり、お顔の塗りや鬘を変えたりもするそうです。

ちなみに…彼女たちは壁からぶら下げられているのですが、盆の窪(ぼんのくぼ)にぶっとい釘がブサリと。

それで壁に引っ掛けられているのですが、拷問というか虐殺というか…ちょいシュールな光景です。

 

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こうやってみると、人形って大きいのですよねぇ。

後で目にするのですが、舞台上で両手両足を思いっきり広げたところなんて、スゴイ迫力です。

ご案内してくださった人形遣いの吉田 簑二郎氏、人形に触れる手が、とても優しく繊細。

 

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こちらは、西遊記の主人公・孫悟空の人形。

人間の人形たちは、木製の上に胡粉塗りが施されてつるりとしたお肌なのですが、動物のお人形は布が張られた縮緬張りという方法で作られています。(人間でも縮緬張りはあるらしい)

毛が生えているかのような、独特の柔らかい素材感。リアルだなぁ。

そして、柔らかそうな毛。

触らせていただいたら…か、固い!!!ゴワゴワッとした毛並み!

本物の毛皮を使用しているのだそうですが、猿の毛じゃなくって狐の毛なんですって。

今回の西遊記の演目は新作ですが、以前にも西遊記の別の演目が演じられたことがあるので、この西遊記の人形たちはその時の人形だそうです。

 

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ムキッッ!

金歯がギラリと光ります。すごい!生きてるみたい!!

 

 

さて、こちらの人形は…

 

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この着物の襲、めっちゃ好みの色合わせ!

深い紫紺にオレンジと淡いピンクを合わせるのっていいなぁ。今度私もやってみたい!

ちょっと落ち着いた雰囲気の彼女は、「老女形(ふけおやま)」と呼ばれる頭。

20代〜40代の女性と幅広く使われるそうですが、ああそうですか、20代でも「老け」ですか…。

20代は年増な時代でしたもんねぇ…。

彼女のお顔、よくよく見てみると…

 

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口元に、キラリと光る…針!?

なにこれ、怖っっっっっ!怪談に出てきそうですよねぇ。

カタカタと動いて、殺しにやってくる人形とか…。

いや別に、これ悪いことに使う人形ではなくて、

 

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吉田 簑二郎氏がさっと人形に手を入れると、とたんに人形がまるで生きているように!

ホント、さして動かしていないくても、急にものすごく人間臭くなるのです。

 

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こんな風に、ちょっとうつむいて、手を袂に隠し、クイッと袖を針に引っ掛けると。

あら不思議、「あな,口惜しや…」と袖を噛む、女性の切ない姿に!

おおお、すごいわ!

ちなみに、人形に何かを持たせるときは、

 

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こんな風に、袖口から出た人形遣いの手が物を持つのです。

今回は人形の頭から玉簪をすっと抜いて、またそっと挿すところを見せてくださったのですが、うーん!色っぽい!!

手の動きも、頭の動きも、何とも艶かしくつやっぽい。

そこに、人間の手が見えているのに、全然気にならない。

なんでしょうねぇ…これが、人形遣の方の技なのでしょうね。

 

さて、こちらは男役の人形たち。

 

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左から、イケメン、オヤジ、その他大勢。役柄がそのまんま風貌になっている、わかりやすい世界。

みんな頭が小ちゃくて、手足が長いのですよねぇ。実に舞台映えする体型です。

ちなみに、男性の人形には足がついているのですが、女性は足がないのだそうな。

その代わりに、着物の裾にはたっぷりとフキが入って重しになって、まくれたりはしないのだそう。

 

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水も滴るイイオトコ。

イケメンはイケメンでも、ちょっと幼さの残る「若男」という頭。

もっと青年〜脂の乗ったイケメンは、もう少しがっしりと逞しく、凛々しい頭でした。

 

うーん、ハナシはまだまだ続きます。

いい加減長いなぁ…でも、面白かったのだもの。

 

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