ポンペイ・レッドに酔いしれる 〜ポンペイの壁画展・兵庫県立美術館

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ポンペイの壁画展内覧会の続き。

さて、話が長くて申し訳ないのですが、ようやく会場へ。

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チラシも用いられ、この背景に使われている鮮やかな赤は、「ポンペイ・レッド」と呼ばれ、ポンペイの数多くの壁面を飾っていたことで知られています。

後日調べていて知ったのですが、近年の研究では壁画の赤い部分は全て元から赤かった訳ではなく、火山灰で埋もれた際にその熱で化学変化を起こし黄色い顔料が赤く化学変化を起こした、という説もあるようですが、今回はそれについてはとくに触れず。

今回展示されている壁画の絵画様式については、下記のように説明がされています。

これを念頭に見て行くと、興味深いかも!

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さて、ワクワクしながら展示室へ足を踏み入れると…

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目に飛び込んでくる、鮮やかなポンペイ・レッド!

この「赤い建築を描いた壁面装飾」、実際とても大きな壁画です。

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こーんなくらい!

一応,当ブログは着物ブログでもあるので後ほど自分の着物のハナシも書こうと思いますが、実際のところ諸事情によりまるでやる気のないテキトーコーデです。申し訳ない。

さて,ハナシをもどして。

遠近法を用いて(ちょっとツッコミたいところはある…)描かれた建物はだまし絵のよう。上記の絵画様式でいうと第二様式の建築的装飾様式に相当しますね。これは劇場を描いたものと考えられていて、演劇に用いる仮面が描かれている部分があります。さて、どこでしょう…?答えはのちほど。

そしてこの壁画、実は数奇な運命を辿っています。ポンペイ近郊のどこかにあった別荘に飾られていたものと考えられていますが、盗掘にあい、持ち去られてしまいました。その後スイスで発見され、近年イタリアへ返されたのだそう。

そんな事情なので、ポンペイ近辺のどこにあったのか、どんな建物を飾っていたのかなど詳細は全くわかっていません。盗掘者も罪なことを…。

 

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仮面が描かれているのは、中央部の壁画。

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こ、怖いっす…

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この仮面のモチーフは、この他にもあちこちの壁画に登場します。チェックして行かなくては!

 

ところで今回壁画を見て行くにあたって、個人的にすごーく気になったのが下記の点。興味のない人には全く興味がないと思うのだけど、クローズアップしていっちゃいます。

☆動物、異形の生物モチーフ

☆仮面モチーフ

☆宙を飛ぶ女神モチーフ

 

そして個人的好みで下記の点。これもまたクローズアップしていきそうな。

☆朽ちかけている部分がたまらなく好き!

☆色の取り合わせが好き!

☆修復チェック!

そして本来大々的に取り上げてもよさそうな神話モチーフにはあんまり愛を持ってないので、ぞんざいに扱ってしまいそうです…。

 

なんてハナシをしながら次の壁画へ。

「黄色いアエディクラのある建築」、これも第二様式典型的。アエディクラとは「小さい建物」を語源とする建築物の壁面に立体的に造形された祭壇状の部分のこと。

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上記の「赤い建築を描いた壁面装飾」のような良い保存状態ではないのだけれど、個人的にはこの風化具合と言うかやつし具合がめっちゃツボ!

先日アップした

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とか、

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とか、もうこのやつれ具合を間近でじわーっと楽しんで欲しい!!これもガラス越しでないダイレクトな楽しみね♪

 

「仮面とタンバリンのある壁画」

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この色合わせが思いっきりツボ!こんな色合いの帯が欲しい!と言う物欲はさておいて…

コリント式の柱が描かれただまし絵的空間は第二様式の特徴。そしてここにも仮面。こちらは女性みたい。

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これはディオニュソス神の巫女・マイナス。

ディオニュソス神というとギリシア神話の「ブドウ酒と酩酊の」(豊穣の神でもあるのだけれど)、いつも酔っぱらって描かれていて神としてはあんまりいいイメージではなかったのだけれど、古くから葡萄の栽培とワインの醸造が盛んだったポンペイでは信仰の対象でたいそう人気があった様子。

ディオニュソス神とマイナスの組み合わせは、他の壁画にも度々登場して興味深い!でも、そもそもギリシアの神であるディオニュソスの崇拝・信仰はローマ時代は禁じられていたはずだけれど、中央を離れると徹底してなかったのね。

うーん,自分のツボを延々と語るだけで全くニーズがない上に、この調子では長期連載になってしまう…。

 

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