知られざるモランディのモチーフのおハナシ。 〜ジョルジョ・モランディ展・兵庫県立美術館

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さて、兵庫県立美術館で開催中のジョルジョ・モランディ展 〜終わりなき変奏、ブロガーご招待の内覧会のおハナシ、ラスト。
私にとってここ20数年、モランディ氏はその色使いのみ記憶にとどめていた訳ですが…
今回、そのモチーフについて詳しく知ることとなりました。
ええと。
なんていったらいいのだろう。
そのこだわりが、「細かすぎて伝わらないモノマネ王決定戦」的な。
多くの人は「瓶とかツボとか静物描いてるんだよね?」位の認識だと思うのですが、実はモランディ氏ならではのナミナミならぬこだわりがある訳なんです。
今回モランディ氏のボローニャのアトリエを撮影した写真や、生前のモランディ氏を知る人たちによって語られるドキュメンタリーフィルムの上映などもあったのですが、それがたいそう興味深い。

ジョルジョ・モランディ [ ジョルジョ・モランディ ]モランディ氏の画集。
写真家・ルイジ・ギッリによるモランディ氏のアトリエを撮影した〈アトリエ・モランディ〉シリーズも収録

例えば、作品にしばしば登場するこの独特のフォルムの花瓶?瓶?

絵に描かれているのを見ると、白い不透明な陶器製の花瓶かな?と思っておりましたが、
これ、実際にアトリエに残されているのを見ると、透明なガラスの瓶の内側に白いペイントを施して、不透明な白い瓶にしてあるのです。
もちろんモランディ氏自らの手によって。
何?なんでわざわざ???
またこちらもしばしば登場する、凹凸のある球体。
これも何かの玩具の一部らしいのですが、ペイントを施されている。

超ヘビーローテーションなモチーフである、上部が三角形の金属の容器。

これも、こういう形の容器なんじゃなくて、丸い容器の上にわざわざじょうごを逆さまにして乗せているんですね。
金属の筒にも、ムラムラのペイントが施されている。

こちらもヘビーローテーションな赤味のある壷。
この埃が積もっているところが大事らしい。
「掃除しようとしたら怒られた」とは家人の証言。
そこにある静物を選んでモチーフにしているのではなく、「こういう形が欲しい」「こういう色が欲しい」「こういう質感が欲しい」と、わざわざ作りこんで、それをモチーフにしている訳です。

そのこだわりポイントはどこにある!?
モランディ氏の求めた「本質」は何!?
これは学芸員の方もおっしゃっていたのですが、例えば静物を描くとき、「ここにある瓶は白いけど、青だったらいいな」なんて場合、画家が想像でアレンジして青くしてしまうこともあるだろうと。
でも「白いなら青く塗ってしまえ透明なら白く塗ってしまえ、三角形だって乗せてしまえ」なモランディ氏。
何だ、リアリズムを追求なのか。
そうかと思えば、「偏壷」と呼ばれるシリーズなんかは、実際の壷には「偏壷」と文字があるらしいのだけれど、描く時はそれは無視しちゃってるらしい。
それは塗りつぶさなくていいのか!?
モランディ氏のこだわりポイントがわからない。
わからないけど気になってしようがない。

今も残されていると言うモランディ氏のアトリエ。
なんだろう、すごく気になる!行ってみたい!!
ちなみにドキュメンタリーに登場するアートディーラー氏(だったかな?)は、生前は入れてもらえなかったらしい。
確かに、何か触ったり動かしたりしたら、めっちゃ怒られそうですもんね。

モチーフを並べた台の上には、モチーフを並べる際に付けた印の後がびっしり。
その配置には、並々ならぬこだわりと意味があったことが伺い知れます。
音声ガイドの中で、「モランディは、素人の俳優たち(数々のモチーフたち)に演技指導をする演出家のようであった」(うろ覚えですがこんな感じ)とのコメントが。
みんな似ている、でもみんな違う。
微妙に、ちょっとずつちょっとずつ、まさに「終わりなき変奏」を重ねて行く訳ですが…

モランディ氏が74歳でこの世を去ることによって、その終わりなき変奏は一旦幕を閉じます。
でももしもっと長生きしていたら、まだ延々と延々と変奏を重ねていたのでしょうか。

見てみたかったような、見てもわからなかったような。
最後に、個人的な好みのおハナシ。
私、油彩も好きなのですが、モランディ氏の水彩がものすごーく好きでして。

水彩画では、それぞれのモチーフたちがすでにモノであることをやめて、色面のようであったり、モチーフの一部が背景の一部であったり。
そのあたりは版画作品にも認められます。
水彩画は保存上の問題からあまり海外で公開されることは少ないとのことなので、今回見ることができたのはラッキーだったかも!
モランディ展、バレンタインで今で開催されてます。ぜひ!
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ジョルジョ・モランディ展
2015年12月8日[火]-2016年2月14日[日]
兵庫県立美術館
兵庫県神戸市 中央区脇浜海岸通1丁目1−1
078-262-0901
休館日:月曜日
10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで) 入場は閉館30分前まで
http://www.artm.pref.hyogo.jp/
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コメント コメントを追加

  1. CC より:

    おお~!!!
    これは珍しく食べ物以外のアカデミックなお話ですね。
    ただの酒飲みの食いしん坊じゃなかったので安心いたしました(笑)

  2. より:

    安心してください、ただの酒呑みの喰いしん坊です(笑)

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